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2016観た映画②『ブルックリン』

Grasshoppa!
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スパイク・リーの新作ではないですよ。ハーヴェイ・カイテルも出てません。1950年代にアイルランドから出稼ぎにブルックリンに来た20歳の女性エイリシュの話です。ブルックリンでイタリア系ナイスガイの恋人が出来たのにもかかわらず、姉の死で故郷に戻って知り合ったアイリッシュ爽やかラガーメンともいい感じになって、揺れ動く女心を描いてます。観終わった後、レビューの見出しをチラチラ見たら、『エイリシュがクソ○ッチだ』と『二人の男性の間で揺れ動く、主演のシアーシャ・ローナンの演技が素晴らしい』と意見が二分されてました。意外でしたね。全体の作品評価は非常に高いのですが。正直、前者の意見は全く理解できません。たぶん『テイファニーで朝食を』のホリー・ゴライトリーも○ッチと呼ぶんでしょう、そのレビュワーは。『二人の男性の間で揺れ動く』という恋物語では、あるのですが、その根底にあるエモーションは、『(因習に縛られているが守られた)故郷と(自由ではあるが競争社会の)新天地の間で揺れ動く』女性の生き方のエモーションでもあります。前半確かにさだのハミングが聞こえてきそうな『北の国から』テイストぷんぷんなのですが、姉の死をミッドポイントとして、アンジーみたいな問題意識を提示するテーマ性へとスイッチします。そのへん脚本のニック・ホーンビィのベタだけどモダンな構成力のなせる技なのでしょうか。あとは、素で音楽が身にしみる。

まるで、アーロン・ネヴィル歌唱のようなアイリッシュ民謡。ヴァン・モリソンとかはむしろ想像せず、美空ひばりとかオーティスレディングとか元ちとせの“こぶし”を感じます。(K)

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