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映画『バンコクナイツ』!!!!

Grasshoppa!
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『バンコクナイツ』

映画制作集団「空族」の最新作、ウワサの『バンコクナイツ』観てきました。すごーく大好きな映画です。未見の方々、特にポスタービジュアルや宣伝文句で猥雑なストリートなだけの映画と思っている方のために、それだけじゃないこの映画の魅力を述べます。

【公式イントロダクション①】
イサーンの伝統音楽モーラム、ルークトゥン、プア・チーウィット…
“抵抗”の音楽にのせて空族がお贈りする、アジア版「千夜一夜物語」―。

◎ドキュメンタリー的でありながら、音楽、編集含めて、すごくPOPでした。マイケル・ムーアを思わせるところがあります。タイの音楽、カッコイイ!

【公式イントロダクション②】
構想10年。舞台を山梨からタイに移し、テーマを“娼婦・楽園・植民地”に据え、出会った現地の人々との交流により生まれた物語は重層的に響きあう182分の映画として完成した。

◎タイ東北部(イサーン)の歴史、幽霊の描き方は、アピチャートポン・ウィーラセータクン監督(『ブンミおじさんの森』他)の諸作同様、アジアならではのポリフォニック(重層的)な深い味わいを感じます。ちなみに182分の長さはまったく感じません。

ですが、私が最も感じ入ったところは、この映画が“日本人男性がタイ女性をお金で買う”歴史や現実を描きながらも、その“汚れた俗”から『清冽な男と女』の話に着地しているところなのです。僕はダメ男とそれを知りながら離れられない(けれどもしたたかな)女の話が、大好きで、この映画のダメ男オザワ(監督の富田克也が演じている)のキャラが好きすぎます。森繁久彌の『夫婦善哉』柳吉くらい好きです。

映画のラスト、二人はそれぞれの“場所”で生きていくことになりますが、その“どうしょもなさ”も『パリ、テキサス』のトラヴィスとジェーンのごとく、心に響きます。

観客は男一人のオッサンが多かったですが、是非カップルで(それも付き合いが長くなってマンネリな)、もしくは夫婦で観て欲しい映画でした。
空族初心者なのでK’s CINEMAでやってる特集で『国道20号線』『サウダーヂ』も観るつもりです。(K)

bangkoknites

『バンコクナイツ』のラックとオザワ

『夫婦善哉』の蝶子と柳吉

『夫婦善哉』の蝶子と柳吉

『月はどっちに出ている』のコニーと忠男

『月はどっちに出ている』のコニーと忠男

 

paristex

『パリ、テキサス』のトラヴィスとジェーン

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