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Jan
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映画『バーニング』(劇場版)、そして『納屋を焼く』
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2月1日に公開されるイ・チャンドン監督『バーニング』は、村上春樹『納屋を焼く』を原作とする作品だ。試写で拝見し、劇中でなぜフォークナーがたびたび言及されるのかわからなかったのだが、フォークナーに『納屋を焼く(原題:Barn Burning)』という村上春樹と同名の短編があることをプレス資料で知り少し驚いた。(しかも、村上春樹は執筆時、未読だったという…)代表的な短編ではないらしく、全集で発見できた。(感想は省略)
映画は、鑑賞後すぐには消化できなかった。ある鮮烈なシーンにある著名な楽曲(それも映画音楽)が鳴るのだが、それがあまりに美しく強烈過ぎて、全体の映画構造を破壊しているようにも見えたからだ。それは、映像美などという生やさしいものではなく凶暴で生々しいエモーションが溢れ、これこそJLG言うところの“Sonimage”としか言えないようなものだった。一週間ほど経った頃、そのシーンを中毒のように欲している自分がいた。BDになったら、たぶん『レイジングブル』のオープニングシークエンスみたいに猿のように繰り返し観てしまうと思う。必見です。(K)